オーディオスペクトラムアナライザ+スピーカー

こんにちは。相田です。

今回は、1年生の時に制作したオーディオアクセサリのスペクトラムアナライザと一体型のスピーカーの作品紹介です。

スペクトラムアナライザとは

スペクトラムアナライザは、信号に含まれる”波長”と”波の強さ”を計測し表示する機械です。今回はオーディオを楽しむための付属品としての制作で、音に含まれる”周波数”と”音の大きさ”を表示します。


構想

電子工作工房にはオーディオ関係の作品も多くありますがオーディオ関係、特にアンプは広く雑音の多い展示場においてはどうしても見た目が目立たないものが多いというのが残念なところです。

そこで、オーディオと光を結びつけるスペアナの制作を考えました。

ネットにArduinoとMSGEQ7を使った制作例がありますが、今回は全てアナログ回路でやってみようと思い、右のような流れが思い浮かびます。

次に、スペアナというとスピーカーの付属品であることが多いですが、電子工作工房のオーディオ班は主にヘッドホン・イヤホンを使うため、スピーカーも付けたくなりました。というわけで、大体の構造が決まってきます。イメージ図も描きました。


回路の決定・部品の選定

  • スピーカー

秋月電子で売っている、安い広帯域スピーカー。

  • バンドパスフィルタ

よくあるオペアンプを使った1倍バンドパスフィルタ、減衰比は0.1としました。一応スピーカーであるため音質に影響を与えないようにバッファを挟みます。定数はツールを使って決定。

  • レベルメーター

レベルメーターはオペアンプで作ったコンパレータを繋げる手もありますが、面実装部品を使わないと相当な面積になってしまうため、3916というレベルメーターICを利用しました。

  • LED

秋月電子の10連バーLEDを使いたかったのですが、スピーカーに対してあまりにも小さいため2つ繋げて高さを稼ぐことにしました。


レベルメーターの制作・LED表示部

さて、バーLEDを2つ繋げて高さを稼ぐことにはしましたが、基板を大きくするわけにはいかないので20レベル表示はできません。中央0レベルとして上下に広がるようにします。

2つのバーLEDをエポキシで接着し、その後橋を渡すように直列接続していきます。アノードコモンなので、アノードの足はまとめておきます。 7バンドx2チャンネルで14セット制作。

レベルメーターの制作・基板

LEDは詰めて並べるため、なるべく中央に寄るように意識して、レベルメーター基板を作ります。外側に空きがあったため片側4回路のフィルタも設置。ICは、LEDへの配線を挿す穴がほしいため互い違いに置きました。

入りきらなかった 残り6回路のフィルタと、前段のバッファは3枚目の基板に作ります。

写真は上から、バッファ+6フィルタ、右レベルメーター+4フィルタ、左レベルメーター+4フィルタとなっています。

 

このままレベルメーターを作っていきたいところですが、箱を現物合わせで微調整したいので先に箱を作りました。


外箱の制作・材料切り出し

構想段階では丸みをおびた形状に描きましたが、加工が面倒なので直方体にまとめることにしました。素材は廃材のベニヤとMDFを使います。

直方体にまとめ、かつ背面も入力、電源、ボリュームぐらいしか穴を開けないだろうということで前面だけパーツの寸法にあわせて適当に設計します。制作当時368×100を確保できるベニヤは落ちていなかったため左右に分割して作りました。後になって全体まとめて突板貼ればよかったなと後悔することになります。側面はMDFの角材2個分の幅で丁度良さそうだったのでそれを使うことにしました。糸ノコとバンドソーで木材を加工して、LEDが穴にはまるように合わせながらヤスリで微調整します。

 

外箱の制作・化粧版作り

MDF材を晒しておくのは格好悪いので購買で買ってきたシナ突板を使って化粧版にします。

元の板にエポキシを塗ってシナ板を貼り、均一に圧力をかけて接着します。均一に強く圧力をかけないとあとで湿気で歪んで突板が浮いたりする可能性があります。

塗装は生漆を考えましたが工房で使う素材としては扱いが面倒なので柿渋に変更。防腐効果があり、塗膜を作って木材を補強するなどペンキとステインの中間的な特徴があります。欠点は色の安定が遅いことですが、外で使うわけでもありませんのであまり気にしません。

渋を塗っては800~1200番程度のスポンジやすりをかける作業を繰り返し、木材を磨きます。その後、塗ったところには蝋と亜麻仁油で作ったワックスをぬっておくと、あとで組み立てるときに楽になります。

場所によっては突板は最後に貼るのがよかったかもしれません。


レベルメーターの制作・基板とLEDの接続

基板とLEDを繋げてレベルメーターを完成させます。

LEDの後ろから配線を伸ばし、一旦基板に挿し抜けないようにテープで押さえ、1基板ぶんのLEDを挿し終わってから背面の浮いた配線に負担がかからないように基板の位置を決め、マスキングテープで保持しながらLEDを基板に半田付けします。(写真:上)

電源ラインは左右で結合できるように伸ばしておきます。(写真:下)

 

その後、LEDをエポキシでまとめ、左右の基板を結合。そこに左右の共通部品である3枚目のバッファが乗った基板を繋げればレベルメーターは完成です。

 

 


組み立て

スピーカーアンプは小さい基板に適当に作ってスピーカーの後ろに配置します。入力端子、電源端子、スペアナのスイッチ、ボリュームは背面に穴を開けて設置。

また、小さな箱ゆえに制限されるスピーカーとしての性能を少しでもごまかすために吸音材を詰めてみました。

組み立てについては、底板を最後に貼るようにするとうまくいくと思いました。基板に接着剤を塗っておいて、どこかしら外箱に固定するようにします。スピーカーとして密閉を確保したいので、木工用ボンドを多めに塗って接着しましたが、先に木材の接着しない面にワックスを塗っておくと、木工用ボンドが剥がれるのではみ出しを気にせず接着することができます。

最後にディスプレイ風に見せるため、黒のプラ版を貼って完成となります。


雑感

回路が、素材がというより設計や作業手順が原因で荒いところが多くなった作品ではあります。が、布か何かで覆ってしまえば十分見れるものだと思いますし、化粧板を作ったり渋で木材を磨いたりするのは楽しかったです。

 

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